2023年05月02日

新横浜線 新横浜駅

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3月18日に開業した新路線「相鉄・東急新横浜線」。
相模鉄道(相鉄)と東急電鉄東横線・目黒線を新横浜駅経由で結び、
相互乗り入れによって神奈川県の県央地域から東京の都心部、
そして埼玉方面までアクセスする一大広域ネットワークを作り上げたこの路線の開業は
TVやネットのニュースなどでも大々的に報じられていましたので、
地元民のみならず、ご存じの方は多いかと思います。

今回開業したのは、
相鉄の羽沢横浜国大駅から新設の新横浜駅、新綱島駅を経て
東急東横線・目黒線の日吉駅に至る約10kmの路線。
新横浜駅を境に東側が「東急新横浜線」、
西側が2019年に開業した西谷〜羽沢横浜国大間約2.7kmを含めた
「相鉄新横浜線」となります(↓)。

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同線を通じて相鉄線と東急線は相互直通運転を開始し、
相鉄線内から渋谷や目黒などの東急線の各駅を直接結ぶのみならず、
東京メトロ乗り入れで大手町や永田町といった東京の都心部にも
乗り換えなしで行けるようになり、
さらに、東横線方面は東京メトロ副都心線・東武東上線、
目黒線方面は都営地下鉄三田線、東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道へと繋がるため、
相鉄線の海老名駅(神奈川県海老名市)から東武東上線の小川町(埼玉県小川町)
まで約116kmを2時間以上かけて走る列車も誕生しました。
相鉄との直通列車こそ走らないものの、東横線・副都心線を介して線路が繋がる
西武池袋線も含めると、神奈川・東京・埼玉の1都2県にまたがる7社14路線、
合計約250kmに及ぶ巨大ネットワークとなるため、
首都圏の通勤・通学をはじめとした人の流れに
この先大きな影響を与えることは間違いありません。

横浜市民である私・松風としても、
今後の仕事等での移動の利便性向上が大いに期待されるところなんですが、
今回は、私自身が3月末に初めて新横浜線の新横浜駅を利用した際に撮った写真などを
お見せしつつ、これをご紹介したいと思います。

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(↑)新横浜駅は1964年(昭和39年)の東海道新幹線開通時に開業した駅。
  これまでも新幹線のほか、JR横浜線と横浜市営地下鉄ブルーラインが乗り入れる駅でしたが、
  今回の相鉄・東急の乗り入れで、さらなる巨大ターミナルへと変貌しつつあります。
  この写真は開業数日前のものですが、駅構内はすでに新横浜線の開業モードに入っていました。

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(↑)ここからが開業後の写真です。
  JR新横浜駅の改札階の外側デッキからエスカレーターを下って
  地下1階の新横浜線の改札口へ向かいます。
  同じ地下1階フロアには横浜市営地下鉄ブルーラインの改札口もありますが、
  新横浜線の方は出来立てのピカピカなのですぐわかります。
  
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(↑)新横浜線の改札口は、南改札A、南改札B、北改札と3か所あります。
  こちらは南改札A(左)と南改札B(右)です。
  
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(↑)広い通路を挟んで反対側に北改札があります。
  JRやバスターミナル側とアクセスするエスカレーターやエレベーターに近い
  南改札の方がやはり利用者は多いようです。

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(↑)切符売り場ももちろん、新しくピカピカです。
  私がこれから乗るのは相鉄線側なんですが、2駅先の西谷までが260円・・・と、
  新横浜線は東急・相鉄とも加算運賃が設定されているため運賃は少々高めです。
  路線の建設と保有は鉄道建設・運輸施設整備支援機構が担い、
  相鉄と東急が同機構に使用料を支払って路線を借りて列車を運行するという
  「上下分離方式」を採用していること、
  計画から紆余曲折、用地取得の難航や軟弱地盤対策などの難工事を経て、
  長い年月と膨大なコストをかけて建設した路線であるということで、
  このへんは良しとしましょう(笑)。

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(↑)特設コーナーでは新横浜線開業の記念グッズも販売されていました。
  待望の路線開業ということで、なかなかのお祭りモードっぷりです。

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(↑)仕事での移動の途中だったんですけど(汗)、私も
  そうにゃんのマスコットキーホルダーとのるるんの巾着エコバックを買っちゃいました。
  そうにゃんは相鉄、のるるんは東急のキャラクターですが、
  そうにゃんは神奈川県内のゆるキャラNo.1人気キャラでもあります。
  
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(↑)さて、いよいよ改札を通り、長いエスカレーターを乗り継いで、
  ホーム(相鉄方面)へと向かいます。新しくて綺麗なのはもちろんなんですが、
  途中の壁面は広告なども少なく意外とのっぺりしていました。
  
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(↑)相鉄方面(1・2番線)ホームです。
  全体的に明るく、それでいてどこか落ち着く雰囲気で、なかなかいい感じですね。
  他社線への乗り入れに対応した、ネイビーブルーの相鉄21000系車両と
  埼玉高速鉄道2000系がホームを挟んで並んでいます。
  各社17車種の車両が乗り入れる新横浜線。
  鉄ちゃんとしてはしばらくホームに留まって観察していたいところですが、
  仕事での移動中でしたので、ここはすぐに海老名行き21000系に乗ります。
  
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(↑)新横浜〜海老名間は所要時間33分(私は西谷で降りましたが)。
  路線図は今となっては複雑極まりないものになりましたが、
  乗る系統の選択肢が豊富な相鉄沿線住民のみなさんが羨ましくも思えます(苦笑)。
    
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(↑)地下トンネルを抜けると、羽沢横浜国大駅に停車します。
  2019年の相鉄・JR直通線開業時に、貨物駅である横浜羽沢駅構内に新設された駅で
  新横浜線開業後は相鉄・JR直通線と相鉄・東急直通線の分岐駅になっています。
  相鉄とJR東日本の共同使用駅ですが、相鉄が管轄しています。

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(↑)さらに3分ほどで、西谷に到着。ここで相鉄線の本線と合流します。
  乗ってみるとわずかな距離ですが、私としても相鉄線側とのアクセスが便利になる
  待望の路線だったので、初めての乗車はなかなか感慨深いものがありました。


関東の大手私鉄ながら、他社線との乗り入れはこれまで一切なく
神奈川県内の自社路線のみで運行していた相鉄が
JR、さらに東急との相互乗り入れで、都心への直通ルートを確保し
横浜市内や県央地域の住民の都心へのアクセス利便性を向上させたことで
今後は沿線の開発も進み、このあたりの人口も増加するかもしれません。

東海道新幹線の停車駅である新横浜へのアクセス改善効果も大きく
この新横浜線の開業に合わせ、JR東海も同日のダイヤ改正で
新横浜6時03分発の「のぞみ491号」を新設しましたが、
この列車は新大阪8時06分着で、品川6時00分発の「のぞみ99号」より10分、
東京6時00分発の「のぞみ1号」より16分早く到着するとのこと。
東急・相鉄沿線からのみならず、都心方面からの新幹線アクセス路線としても
期待されているところです。

しかし、直通運転により利便性が向上する一方、
いくつもの系統のいくつもの車両が行きかう複雑なダイヤとなるこの新横浜線は
高度な運行管理システムが求められる路線でもあり、今後は
遅延や運休が発生した場合にその影響が大規模かつ広範囲に及ぶことも想定され、
他にもさまざまな問題に直面しそうな気もします。
長引くコロナ禍で公共交通機関が厳しい状況にさらされてきた中で
今回のこの新路線がこの先どれだけの存在感を示していけるのか?
私も鉄ちゃんとして、そして横浜市民として、興味深く見守っていきたいと思います。
posted by 松風あおば at 17:00 | 日記