2020年06月03日

Nゲージ ヨ8000形 車掌車

鉄道模型ブランドのKATOから
国鉄貨車の「ヨ8000形車掌車」(Nゲージ)が発売されると聞いて
模型店に予約していたものが、先日届きました(↓)。

IMG_0195.JPG IMG_0193.JPG
(↑)発売とともにネット販売の模型店では品切れが続出。予約しておいてよかったです(笑)。


「車掌車」とは、主に貨物列車の最後尾に連結される
車掌(列車掛)が乗務する車両のこと。
デッキ構造に手ブレーキを装備した業務用車両で
さらに貨物も積載できる車両は「緩急車(かんきゅうしゃ)」と呼ばれるんですが、
JRの前身であるかつての国鉄の貨物列車には、一部の例外を除いて
車掌車又は車掌室を持つ合造貨車の緩急車が連結されていました。

ヨ8000形は、老朽化した従来の車掌車(ヨ5000形など)の置き換え用として
1974年(昭和49年)に登場した車掌車です。
性能や外観は従来の車掌車から大幅に変更され、
車内に石油ストーブやトイレが設置されるなど
車掌の乗務環境を格段に向上させた車掌車の集大成ともいえる形式で、
1979年(昭和54年)までに1,170両が製造され
北海道から九州まで全国各地の路線を走る貨物列車などで活躍しました。

しかし一方で
貨物列車を牽引する機関車も時代とともに進歩し
ブレーキ性能の向上とともに、デッドマン装置・列車防護無線装置など
各種安全装置の整備が進んだことで
貨物列車も機関車の運転士(機関士)のみで安全運行することが
可能となっていったんですね。
そのため1985年(昭和60年)以降は貨物列車の車掌乗務が原則廃止され
ヨ8000もその活躍の場を失い、その後は急速に廃車が進みました。

ヨ8000は現在もJR貨物などにわずかながら現役車が残っていますが
今は鉄道車両の甲種輸送や特大貨物列車の係員添乗用、工事用など
特殊用途に使用されるのみとなっていて、
その姿を見る機会はほとんどなくなっています。


yo8000.JPG


で、今回購入したのは、
そんなヨ8000形車掌車の鉄道模型(Nゲージ)・・・なんですが
実はこのヨ8000のNゲージがKATOから発売されるのは今回が初めてではありません。
KATOのヨ8000の旧ロットはかなり昔から販売されていまして
私・松風も旧ロットの方はすでに持っていたんですが、
今回の新ロットは「フルリニューアル」ということで
その仕様自体が大幅に変更されていたんですね。
新ロットは、旧ロットでは点灯しなかったテールライトが点灯するようになったほか
かなりディテールにもこだわったようで
ビジュアル的にも大きく違うものになっていたんです。

IMG_0232.JPG IMG_0235.JPG

IMG_0227.JPG IMG_0230.JPG
(↑)これが今回購入した新ロットのヨ8000。
  昭和50年代後半の国鉄時代末期の頃の姿がプロトタイプで
  デッキ前面の両側、両エンドとも石油ストーブ設置車表記ありの姿を再現しているほか
  ブレーキハンドル側のデッキ横ステップを白色で再現しています。
  両側ともテールライト点灯。別売の室内灯も組み込み可能で
  均等に室内が照らされる様子を再現できる室内灯拡散板が付属しているなど
  かなりのこだわりを見せています。

IMG_0199.JPG IMG_0200.JPG

IMG_0306.JPG IMG_0309.JPG
(↑)一方、こちらは昔からあった旧ロットのヨ8000。
  こちらはテールライトは点灯せず、室内灯も組み込めません。
  ですのでお値段も500円ちょっととかなりお安く
  少年時代のお小遣いでも手に入れやすい車両でした。

IMG_0215.JPG IMG_0222.JPG
(↑)両方を並べてみます(左が旧ロット、右が新ロット)。
  単独で見た感じではあまり違いはなさそうだったんですが
  実際並べてみると結構違うことに気付かされます。
  まずはその大きさ・・・旧ロットの方が明らかにひと回り大きいんですよね。
  新旧とも同じ150分の1スケールのはずなんですけど
  昔のNゲージは貨車などの小型車両は存在感を出すために
  わざとやや大きめに作っていたという話も聞きます。
  今はディテールを忠実にこだわったハイグレード仕様が好まれますので
  そのへんは製作年代の考え方の差が出ているのかもしれません。

IMG_0204.JPG IMG_0221.JPG
(↑)屋根の色も、旧ロットは灰色なのに対し新ロットは黒一色。
  実車の写真を見ると、光の加減で屋根の色がやや明るく見えるものもありますが
  実際の色としては車体全体がほぼ真っ黒に近いものですので
  リニューアルに際して屋根を黒くしたのも頷けます。
  新ロットは手ブレーキ装備側の手すり・ステップが白塗装となったほか
  トイレ窓も実車に合わせて白入れがされました。

同じ車両を同じメーカーが模型化したものでも
製作時期によってここまで違うとは・・・と改めて驚かされますが
こういうのがあるのも鉄道模型の面白いところなんです。


さて、こうなると
KATO製品のみならず、他社のヨ8000とも比較してみたくなってきました。
KATOのライバルブランドであるTomix(トミックス)もヨ8000を製品化しており、
私自身こちらも所有しておりますので、今度はKATO車とTomix車で比較してみましょう。

IMG_0238.JPG

IMG_0241.JPG IMG_0243.JPG

IMG_0249.JPG IMG_0252.JPG
(↑)こちらはTomixのヨ8000形車掌車。
  Tomixもかなり昔からヨ8000を製品化しており、
  現時点ですでに3次ロット製品まで出ています(写真は最新ロット)。
  但し、Tomixのヨ8000は初期ロットからテールライトが点灯する仕様で
  ディテールにもこだわっていたため、ロットによる違いはそれほど大きくなかったようです。
  ヨ8000に関してはこれまでは
  テールライトのつかない廉価版のKATO車、  
  テールライト装備、高価なハイグレード版のTomix車という感じに
  ユーザーのニーズも棲み分けされていたんですね。

IMG_0272.JPG IMG_0258.JPG
(↑)しかし・・・今回KATOも大幅リニューアルにより
  ハイグレードなヨ8000を作ってきましたので
  いよいよ両者を同じ土俵で比較できるようになりました。
  早速両方を並べてみると(左がTomix車、右がKATO車)
  ・・・ん〜、どっちもいい感じ(笑)。

IMG_0256.JPG IMG_0275.JPG
(↑)車体の大きさや色合いはほぼ同じで、パッと見だと違いが判りません。
  両車ともHゴムは灰色で、サッシは銀色で印刷済。
  テールライト上の白帯もいい感じに入っています。
  手ブレーキ装備側を示す手すり・ステップの白塗装は
  実車でもあるものと無いものがあるので
  あっても無くてもどちらが正解というものではなさそうですが
  トイレ窓についてはやはり白入れをしているKATOの方が正解でしょうか?
  
IMG_0268.JPG IMG_0264.JPG
(↑)手すりの太さや一部の窓の大きさに若干の違いがあるような?無いような?
  実車の写真と見比べてみても、このへんは角度によって違って見えますので
  どちらがより忠実に再現しているのか?なかなか判断がつかないところです。
  
IMG_0282.JPG IMG_0289.JPG
(↑)最後にテールライトの点灯具合を比較してみます。
  奥がTomix車、手前がKATO車ですが、ライトはややTomixの方が明るめみたいですね。
  これもどちらが実車に近いかは判断がつきにくいところなんで、
  このへんはユーザーの好みの問題ですかね。

という感じで
KATO車とTomix車に関しては、いくつかの要素で違いは見られるものの
どちらも気合い入っていて本当に互角と言いますか・・・
どちらの方が出来がいいかの判断は難しいところ。
最後はユーザー個人の好みの問題なんですが
私としてはどっちも気に入ったので、あえて優劣を決めずとも
めでたしめでたし(?)と言ったところでしょうか?

同じ型式の車両を
同じ縮尺で作っているはずの鉄道模型(Nゲージ)ですが
こんな感じに
メーカーやロット(製作時期)によってもいろいろ違ってくるものなんですね。
メーカーの担当者も
「以前のロットよりいいもの」「他社の製品よりいいもの」
をきっと意識して各製品を作っていることかと思いますが
今回のヨ8000の比較でそのへんの情熱をも垣間見ることができました。


というわけで、
KATO車(新ロット)購入に伴う、Nゲージ・ヨ8000形車掌車のお話でしたが
今後はKATO車(新旧ロット)・Tomix車ともに、
わがレイアウトで走らせながら大いに楽しもうと思います。


IMG_0302.JPG IMG_0303.JPG
(↑)実際の鉄道では、貨物列車に車掌車が連結されなくなって久しいですが、
  鉄道模型ではまだまだ人気の高い車掌車。
  一鉄オタとしては
  やっぱり貨物列車は最後尾に車掌車がある方が見栄えがいい・・・というか、
  しっくりきますね(笑)。
posted by 松風あおば at 23:01 | 日記