2021年05月31日

シウマイ弁当

唐突ながら、今日は有名な駅弁のお話です。
私の今日の昼食はこれでした(↓)。

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(↑)崎陽軒の「シウマイ弁当」。
  「シューマイ弁当」ではありません。「シウマイ弁当」です。


横浜駅の名物駅弁・・・と言うより、
「崎陽軒のシウマイ弁当」とそのまま言ってしまった方が
多くのみなさんはしっくりくるかもしれません。
現在、日本で最も多く製造・販売されている駅弁で
横浜周辺の主要駅のほか、神奈川・東京のデパ地下、サービスエリア、
羽田空港や横浜スタジアムなど各種の主要施設・スポットで売られているので
その圧倒的な知名度は言うまでもなく
実際食べたことがあるという方も多いかと思います。
横浜で生まれ育った私・松風のような者にとっては
まさに「ソウルフード」と言っても過言でない
小さい頃から慣れ親しんだ「故郷の味」でもありまして、
日常的に時々ふと食べたくなったりするんですね。


横浜駅から東海道線で、あるいは新横浜駅から新幹線で
遠くへ旅行に出かける際にも、必ずと言っていいほど
旅のお供に購入する「シウマイ弁当」。
今はコロナ禍でなかなか旅行に出られない最中でもありますので
ここは旅行気分に浸れるアイテムとしても期待して
ちょっと久しぶりにデパ地下で購入してみた、という次第です。


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(↑)一口サイズのシウマイ5個と厚焼卵、鮪のつけ焼き、蒲鉾、鶏の唐揚げ、筍煮、
  あんずの甘煮、切り昆布、千切り生姜、そして俵形につめられたご飯からなる
  シウマイ弁当。
  シウマイが主役である他は基本的に「幕の内弁当」に近いものですが、
  豚肉、タマネギ、干しホタテ貝柱など9種の材料で作り上げた
  自慢のシウマイをはじめ、丁寧に仕上げられたおかずの一品一品は
  飽きの来ない味で、ロングセラー商品として長年愛されているのも頷けます。



崎陽軒は、1908年(明治41年)より
横浜駅(初代は現在の桜木町駅)の構内で
売店を営業してきた老舗の弁当店なんですが
1928年(昭和3年)に、当時の南京町(現在の横浜中華街)の中華料理店で
突き出しとして出されていた「焼売(シューマイ)」をヒントに
独自の「シウマイ」を作り上げ、その後これをこれを「横浜名物」として
販売するようになったんですね。
そして、そのシウマイをおかずとした駅弁「シウマイ弁当」が
販売されるようになったのは戦後の1954年(昭和29年)以降なんですが、
以来60有余年・・・その味は半世紀以上の時代を越えて
今も多くの人に愛されています。


横浜の先人たちの英知の詰まった「シウマイ弁当」・・・
一横浜市民としても、この故郷の味はこの先もずっと愛していきたいものです。


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(↑)ちなみに崎陽軒と言えば、もう一つ有名なものとして
  「ひょうちゃん」というひょうたん型の陶器にさまざまな表情が描かれている
  醤油差しがあります。
  ・・・が、これは実はシウマイ弁当には付いていません。
  「昔ながらのシウマイ」「特製シウマイ」など、
  シウマイのみの商品に入っています(羽田空港販売品を除く)。
posted by 松風あおば at 22:08 | 日記