2021年08月14日
Nゲージ TOMIXマルチレールクリーニングカー
このコロナ禍で本当にやるのか?・・・と、開催そのものが
直前まで開催国の多くの国民から反対されたオリンピックも
長いオリンピック史上初めてだったかと思いますが、
そんな数奇な運命にあった東京オリンピックも2週間の日程を終え
なんとか無事(?)閉幕まで漕ぎつけましたね。
私自身、今夏の開催そのものに疑問を感じていた一人だったんですが
オリンピック期間中はなんだかんだでTVでいろいろな競技・種目を観戦し、
日本選手の活躍とメダルラッシュに大いに興奮しておりました。
招致段階からの度重なる不祥事やトラブル、コロナの蔓延、
膨大な開催費用・赤字などもあって
なおも世間の酷評は絶えない今回の東京オリンピックですが
コロナ禍+酷暑+無観客というマイナス面だらけの環境にありながら
奮闘した各国・各競技の選手のみなさんと
大会運営に携わった多くのスタッフのみなさんには
今さらながらに頭が下がる想いです。
パラリンピックの方はまだこれからなんですが
ひとまずここで「お疲れさまでした」と言いたいですね。
さて、オリンピックも終わり
8月のお盆の時期に突入していますが
コロナは第5波の感染拡大が進み、再び感染者が激増中・・・(汗)。
今年も夏コミは開催されず、
といって私自身、ワクチンも打てていない今のこの状況では
他のイベントや旅行などに行ける雰囲気でも無く、
去年に引き続き「引きこもりの夏」を送っております。
そんな引きこもっている家での私の楽しみの一つが
Nゲージ(鉄道模型)だったりするんですが・・・
今日はそんなNゲージの中でも
ちょっと変わった車両をご紹介したいと思います。
その変わった車両というのは、これ(↓)。
(↑)TOMIXマルチレールクリーニングカー
こんな鉄道車両(実車)見たことない
・・・という方は多いかと思います。
というか、見たことある人がいたらそっちの方が驚きです(笑)。
車体側面に「軌道保線車」とか「カヤ6426」とか
もっともらしい車名や車番が付されていますが
これは実在する鉄道車両のスケールモデルではなく
完全なオリジナルモデル・・・要は架空の車両です。
オリジナルの車両といっても
運転台や客室窓などは見当たらず、
外見からは電車なのか気動車なのか
はたまた貨車なのかすらよくわからないこの車両。
一体何のための車両なのか? といいますと・・・
実はこれ「レール清掃用」の車両なんですね。
鉄道模型の線路、特にジオラマレイアウトの線路は
車両の走行を重ね、また飾っているうちにいつしか埃が積もったり、
電流によって埃が炭化するスパーク汚れが付着したりして
どうしても汚れてしまうため、定期的なクリーニングが必要になります。
具体的には、掃除機で埃を吸い取ったり
洗浄用のクリーナー液を染みこませた布などでレール面を直接拭く
といった作業をすることになるんですが、
長大なレイアウトや各種細かい構造物が配置されたジオラマの上で
掃除機をかけたり、その全面を拭くというのは
かなり神経を使う面倒くさい作業でもあります。
そこで登場したのが
この「マルチレールクリーニングカー」という車両。
鉄道模型の大手ブランドTOMIXの製品なんですが、
走行しながらレールの汚れを除去してくれるという優れものの車両でして
長年にわたり多くのNゲージユーザーから重宝されているものだったりします。
では、具体的にどう使うのか? といいますと・・・
この車両自体にはモーターなどの動力機関は付いていないため
他の機関車などの動力車に牽引させて走行しながら
レールのクリーニングをするんですが、
実は車両に付属するいくつかのパーツを組み替えることによって
複数のタイプのクリーニングをすることが出来るんですね(↓)。
(↑)説明書には、レールの汚れに応じて
@ 吸引クリーニング(レール上に埃、ゴミがある場合)
・・・レール上の埃、ゴミを本体に吸い込む
A 湿式クリーニング(レール表面が汚れている場合)
・・・レールクリーナーをレール表面に塗布し、汚れを落とす
B 乾式クリーニング(レール表面がひどく汚れている場合)
・・・レール表面のしつこい汚れをヤスリで削り落とす
の3つのタイプから選択するよう指示があります。
というわけで、
今回はこのブログでおなじみの(?)
私の自宅階段の吹き抜けの段差上にある簡易レイアウトを
これで掃除してみることにします。
まずはレール上の埃、ゴミを本体に吸い込むという
「吸引クリーニング」からやってみましょう。
(↑)床下の吸引クリーニング用のファンディスクはすでに取り付けてあるので
あとは車体上部のスイッチをONにして・・・
(↑)レール上に載せて、これを機関車に牽引させて走行させると
線路上の埃を吸い取ってくれます。
ただし、このクリーニングカー自体かなり重い車両なので
Bトレインの機関車やCタイプ機関車など小型の動力車(機関車)だと
推しても引いてもビクともしません。
牽引させるにはNゲージ(スケールモデル)の機関車が必要ということで
ここはマイクロエースのDD16機関車に牽引させてみました
(正直DD16でもかなり重そうに走っていました)。
(↑)1往復させて、車体中央のフィルターカバーを外してみると・・・
写真ではよくわからないかと思いますが、そこそこ小さな埃が入っていました。
これは結構使えます。
特にトンネル内など手の届かない箇所の掃除には極めて有効です。
(↑)次に「湿式クリーニング」をやってみます。
これはレールの表面をクリーナー液を染みこませたガーゼ地のディスクで
直接拭くというもので、まずは専用の床下ディスクとスポンジ、
そしてレールクリーナー液(別売)を用意します。
(↑)床下のディスクを交換し
その横のスペースに液をならすためのスポンジを固定。
そして車体上部のクリーナー注入口からクリーナー液を注入すると・・・
(↑)ディスクのガーゼ地に少しずつクリーナー液が染みてきました。
後は先ほどと同様、機関車に牽引させて走行させます。
(↑)説明書によると、機関車の走行は
吸引クリーニングでは「牽引方式」でも「推進方式」でもOKだそうですが
湿式クリーニングでは「牽引方式」のみOKとなっています。
車両の性質上注意事項も多いので、説明書もよく読んでおく必要があります。
(↑)というわけで、「吸引クリーニング」と「湿式クリーニング」による清掃終了です。
レイアウト全体がキレイになりました。
(↑)もう一つのクリーニング方式として「乾式クリーニング」もあります。
これはヤスリ状の専用床下ディスク(写真右)でレール表面を磨く(削る)
というものなんですが、よほど酷い汚れがあるとき以外にやると
逆にレールを傷つけてしまうだけなので通常は行いません。
・・・という感じの「マルチレールクリーニングカー」なんですが
車両を走らせながらの清掃なのでとても楽しいですね(笑)。
なかなか隅々まで手の行き届かない大型のジオラマレイアウトの清掃にはもってこいで
個人の模型ユーザーから模型店、レンタルレイアウトのお店に至るまで
多くのNゲージユーザーに重宝されているのも頷けます。
ただ、正直申しますと・・・
私のこの階段の簡易レイアウト程度のものだと
こんなクリーニングカーなど使わなくても、普通に掃除機で埃を吸い取ったり、
直接レールクリーナーを浸した布(棒)などでレールを拭くことも全然可能なので、
これを使うことで清掃が格段に効率化するわけではありません
・・・というか
マルチレールクリーニングカーを使う方がかえって手間がかかるため
日頃はあまり使っていなかったりします(苦笑)。
また、このマルチレールクリーニングカー自体、
その車体があまりにも大き過ぎるというのもネックなんですよね。
以前紹介したBトレ用の盆ラマ(小型ジオラマレイアウト)などでは
レールのカーブ半径が小さすぎて(急カーブすぎて)
このクリーニングカーを乗せても脱線してしまうので
走らせること自体できません。
もう少し小型タイプのクリーニングカーが出来てくれるとありがたいんですけど、
そのへんは今後のTOMIXさんに期待したいところです(笑)。
私のインドア趣味ライフの重要アイテムの一つであるNゲージ
・・・なんですが
鉄道模型は精密機械でもあるので、これを快適に楽しむためには
日頃のメンテナンスやそれを扱う環境の清潔さを保つことも重要になってきます。
今回のクリーニングカーみたいなアイテムも便利なんですが
楽しい趣味ライフのためには、なにより常日頃から
自分の身の回りのキレイさを保つことを心掛けたいところですね(笑)。
posted by 松風あおば at 08:08
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