
師走ですね。
年の瀬が迫り、今年も残りわずかとなってまいりました。
1年過ぎるのがあっという間に感じられる毎年のこの時期ですが
みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
・・・と、久しぶりの日記が年末の挨拶になってしまいましたが、
最近の出来事でレポートしておかなきゃならない話題を一つ忘れていた(汗)
・・・ということで
今回は、既に1か月前の話で恐縮なんですが、
先月11月17日(日)に開催された秋のコミティア・COMITIA150の
イベント参加レポートを綴りたいと思います。
コミティアについては
この日記でもたびたび話題にしていますので
ここをご覧の方々には今更説明するまでもないかと思いますが
自主制作漫画誌展示即売会と称するオリジナル創作オンリーの
同人誌(正確には同人誌のみならず商業誌も含む)即売会イベントです。
コミティア実行委員会によって主催されており、
現在は年に4回、東京ビッグサイトを会場として
各回約3500〜5000サークル、総来場者は約1万5千人〜2万5千人という
規模で開催されていますが、うち(虹の卵)もなんだかんだで
20年以上お世話になっているイベントなんですよね。
現存する大規模同人イベントとしてはコミケに次いで古く、
1984年11月の第1回目のCOMITIA1以降開催を重ねること既に40年・・・
今回の2024年11月の秋のコミティアは、ちょうど節目の
40周年・150回目の記念回(COMITIA150)ということで
東京ビッグサイト東展示場の5ホール(東3・4・5・6・7ホール)を使用
6909サークル参加という、これまでにないとてつもない
大規模開催となっていました。
そんな150回目の記念すべきコミティアに私・松風も
一般参加ながら参加してきましたので
ここで当日の様子を振り返ってみたいと思います。

(↑)11月17日(日)は、天気は晴天(やや薄曇り)ながら
東京は秋らしい過ごしやすい気候でした。コミケでもおなじみの
東京ビッグサイト東ホールにて、COMITIA150は開催されています。

(↑)この日は西・南ホール側で、デザインフェスタ60も開催されており
ビッグサイトの入口付近はお昼過ぎでもかなり混雑していましたね。

(↑)この日は所用でビッグサイト到着が遅くなってしまい、
私がコミティア会場に着いた時には既にカタログ(ティアズマガジン)は
売り切れてしまっていました(泣)。
やむなく一般参加用入場チケット(1,000円)のみを購入して入場します。

(↑)会場内に入りまず目に入ったのが、
お祭りの縁日というか、どこかの路地裏の呑み屋街のような(?)
提灯(名入れ提灯)で飾られた一際目立つ賑やかなブース。
「40周年記念企画コーナー」という今回の特別コーナーです。
ここではコミティア40年の記録「40thヒストリー」の展示や
グッズ販売などが行われていました。

(↑)「40thヒストリー」では、これまで開催された全コミティア(1〜149回)の
記録が年表形式にまとめられていました。各回の開催日、会場・ホール、
参加サークル数から、表紙や告知のデザインを担当した作家(サークル)名、
その他コミティアに関する出来事や当時の世相なども簡単に書かれています。
COMITIA1(1984年11月)・COMITIA2(1985年3月)の会場は練馬区産業会館。
直接参加50サークル程度の規模から始まっていたんですね。

(↑)COMITIA3(1985年9月)の会場は飯田橋駅のアーケード「RAMLA」。
COMITIA7(1987年8月)の会場は家の光ビルホール。
最初の頃はあちこちの小規模会場を転々としながら開催していたようですが
会場内の様子も今とは大分違うアットホームな雰囲気だったようですね。

(↑)COMITIA23(1992年8月)当時のコミティアの中村代表(現会長)。
・・・お若いですね(笑)。
1990年台に入ってからは、会場は東京流通センターに定着してきたようですが、
この頃でも参加サークル数はまだ700〜800サークル程度といったところで、
今からみるとまだまだこじんまりとしたイベントでした。

(↑)1990年台も後半に入ると参加サークル数が1000サークルを超える回も
多くなってきます。アクセスのいい池袋のサンシャインホールも
会場として使用され始めるものの、この先はサークル数の急激な増加で
より大規模な会場での開催が求められるようになってきたようです。

(↑)うち(虹の卵)が最初にサークル参加したのはCOMITIA46(1998年11月)。
この時のティアマガの表紙は私の記憶にも刻まれていて懐かしさを感じます。
東京ビッグサイトで開催された最初のコミティアでもありました(26年前に
横浜ベイスターズが日本一になった頃です)。ちなみに、その前の
COMITIA45(1998年8月)では「大量の落選を出す」との記述がありますが
この時はうちも落とされていました(苦笑)。

(↑)グッズコーナーでは、中村代表の『コミティアの創り方』や
『コミティア魂』といったコミティアを振り返る書籍が販売されています。
そして今回は、さらに瓶のようなものも平積みされて売られています。
これは一体何なのかというと・・・??

(↑)なんと、「コミティアの空気」!?
「特製の瓶にコミティア会場内の空気をたっぷり入れてお持ち帰りください」
とな!? 40周年記念グッズのラスト飾るのは、
なんと会場の空気を入れるための瓶でした。・・・って、何考えとるんじゃ運営、
1,500円も出して誰がこんなもん買うんじゃ?空気読め!と言いたくなりますが・・・

(↑)・・・私も結局、コミティア関連本とともに買ってしまいました(笑)。
買う際にスタッフの方から、「今この瓶に入っているのは瓶の製造時の工場の空気
なので、必ず会場にいるうちに開封してここの空気に入れ換えていってください。」
と念を押されたので、後ほど開封して空気採取をすることにします。

(↑)参加サークルからも40周年のお祝いメッセージがたくさん寄せられています。
40年前に50サークル規模で始まったコミティアは、今や6900ものサークルが集い
多くのクリエイター・創作好きに愛される一大イベントに成長していたんですね。

(↑)「40周年記念企画コーナー」のすぐ隣は「日本同人誌印刷業組合」のブース。
同人イベントの発展は、多くの同人誌印刷会社さんの多大な努力と貢献を
無視しては語れないものでもあります。この40年間の印刷技術等の進歩も
さることながら、サービス面での充実も目を見張るものがあり、
いつもお世話になっている一サークルとしてはその恩恵に感謝しつつ
ブースをのぞかせてもらってます。

(↑)表紙や本文の紙、印刷色、PP加工や箔押し等の加工の見本なども置かれており
各社の印刷サービスの内容やオプション等をいろいろ吟味することができます。
これから初めて同人誌制作することを考えている人なども、まずここにきて
印刷会社の方に直接相談していろいろアドバイスをもらうといいかもしれません。

(↑)東4〜6ホール側から東3ホール側へ移動します。
今回東3ホールは出張マンガ編集部、見本誌コーナー、キッチンカーのエリア
となっており、ここだけは入場無料(カタログ等不要で入場可能)となっています。
しかし、入るといきなり広大な空間があり、人の密度も少なく
東4〜6ホール側とはかなり違う雰囲気が漂っていました。

(↑)見本誌コーナーや出張マンガ編集部といったおなじみのコーナーは
いつもと同じような感じではありますが、その後ろ側にも広いスペースが
残っており、東3ホールの広大な空間を持て余している感もありましたね。

(↑)キッチンカーは3台来ていました。
キッチンカーの前面にも広いスペースが確保されていて
大勢の人が待機列を作っても余裕を持てるようになっていましたが
お昼の時間帯も少し遅めに来たためか、この時はさほど混雑はしておらず
逆にちょっと寂しげな雰囲気だったというところでしょうか。

(↑)「コミティア最大手」と評されるコミティア会場おなじみオムそば屋さんです。
肉巻きおにぎりも実に旨そうですね。

(↑)こちらはチーズステーキサンド・・・なかなかオサレなものも登場しています。

(↑)醤油とんこつラーメンも捨てがたいです。以前のTAMAコミのレポートでも
言っていたかと思いますが、今やキッチンカーグルメも侮れませんね。
これらも同人イベント会場の一要素として欠かせないものになりつつあります。

(↑)さて、次は外の通路を挟んで向こう側、東7ホールに向かいます。
こちらは東展示棟の増設部分なので、東1〜6ホール側と比べると
ちょっと隔絶された孤島っぽさがありますが、今回は東4〜6ホール同様
普通にサークル席が並ぶエリアとなっています。

(↑)そして、今回サークル参加していたにじたまの相方の水瀬のサークル
「LavenderBlue」のスペースに到達しました。
ここで場所を借りて、先ほどの「コミティアの空気」入れ用の特性瓶に
ここ東7ホールの空気を詰めようと思います。

(↑)「空気」と書かれた瓶の他に、採取地や採取日を書き込む封緘シールも
付いています。赤い方は、採取地欄に「東京ビッグサイト COMITIA150」、
採取日欄に「令和6年年11月17日」が印字済み、緑色の方は採取地欄に
「東京ビッグサイト COMITIA」のみが記載され、採取日欄は空欄に
なっていました。

(↑)使い方の説明書も丁寧に用意してくれています。
使い方は、@会場内の任意の場所で蓋を開け、空気を収集します。
A空気が漏れないよう蓋をしっかりと閉めます。B付属の封緘シール(赤)
を貼り、厳封します。C持ち帰り、鑑賞するなどして思い出を楽しみましょう。
開封し空気を直接吸入することで、更なる効果も期待できます。
・・・といった感じに、至って真面目に解説してくれています(笑)。
さすが創造力豊かな創作イベントのスタッフさんたちというべきでしょうか。
このオモシロ過ぎる発想がこのイベントの妙味を物語っています。

(↑)余談ながら、説明書きの最後になにげに登場する「オムそばくん」なる
キャラクターにもつい笑ってしまいました。
やっぱりオムそばは既にコミティア名物として認識されているんですね(笑)。

(↑)というわけで、いよいよ瓶を開封。東7ホールの空気をたっぷり詰めて(?)、
赤ラベルで封をします。瓶を上下にゆらゆら動かして空気を詰めている私の姿は
他の人の目にはどう映っていたでしょうか??

(↑)東7ホールの空気採取完了。
記念すべき150回目のコミティアの会場の空気ということで
多くのコミティア参加者のクリエイティブな魂が籠っていそうです。
自分の創作意欲やモチベーションが上がらない時などには
説明書きにあったように、開封して吸入するのもいいかもしれません(笑)。
という感じで、いつものコミティアとはちょっと違う楽しみ方を満喫できた
150回目のコミティアでした。
移り変わる時代の中で、同人誌即売会イベントも同人活動の形も変化しつつありますが
この先もコミティアには、商業誌界とは違う形でオリジナルの創作作品が集まる
自主制作漫画誌展示即売会として、このようにオモシロ楽しく(?)
続いていってほしいですね(笑)。